
2005/10/16(日)
先日、香辛飯屋で、コップに水をぎりぎりまで注いで、
「この氷がとけたら水が溢れるかな」というところで、
それは絶対無いんだよーという話をしましたが、その説明でも。
水の中に水より軽いものを入れれば、浮かんできますよね。
その「軽い」とは何か、というと、密度が低いということです。
同じ大きさ、つまり同じ体積で水より軽い物は浮かぶ、という事になります。
では、四角い木の塊を水に入れてみたとしましょう。
まあ水より重い木ってのもあるんですが、これは水より軽いとします。
さて、どのように浮かぶでしょうか?
おそらく下の二つならば、経験上2番目の浮かび方をすることが分かるでしょう。

浮かぶと言っても、物体全部が水の上に出るわけではないですよね。
ということは、どこまでが水につかって、どこからが水面上に出るのか、
ということを決める力の釣り合いの計算式があるはずです。
さっきの木より重くて、水よりは軽い奴を入れてみると、

と、3のようになります。まあ、脳内実験なんで正しいかは証明できませんが。
重い奴は、より水につかっている部分が大きくなって浮かびます。
では、ここで何と何が釣り合っているかと言うと、

この図の右にイコールで示したのは、質量が同じってことです。
浮力の原理を思い出してみましょう。
「浮力の大きさは、そのものがおしのけた体積の水の重さぶんの力に等しい」
別の言い方で言うと、液体の中に物体が入った時に、
物体の、水面より下に入った部分は水に水だと思われてるってことです。
ってことはどういうことかというと、水につかっている分は、
水の重さだと水に思われるため、物体が水より軽かった場合、
水と物体の重さの差だけ浮く力が発生するわけです。
上のイコールが成り立っていると言う事は、次の式も成り立ちます。

下の式の左辺が、浮かび上がろうとする力で、
右辺が沈ませようとする力です。
つまり、物体が水につかってる分の、水の重さと物体の重さの差が、
水面上にあるものを支えられる力となるわけです。
だから重いほうの木は、たくさん水につからないと、
水面上の分を支えるだけの力にならないわけです。
ここまで分かれば、あと少し。
水と氷の関係を思い出しましょう。
言うまでもなく水が凍ったものが氷です。
氷が水に浮かぶのはなぜか?というと、
水は凍ると膨張し体積が大きくなり、水より密度が低くなるからです。
ここで氷が浮かんでいる状況を見てみると、

ということになります。どういうことかというと、
氷の、水面上と水面下の分を合わせて、水面下の分の水の重さしかないということです。
浮かんでいる氷が溶けると、水につかっていた分と等しい量の水になります。
だから水面の高さは変化しない、ということです。
いくつか参考までに他の話題を。
死海という湖があります。恐ろしく塩分濃度が濃いせいで、
人が何もしなくても浮いてしまう、ということで有名です。
あれは、別に食塩が特別な物質で、
物体を浮かせる作用を持ってるとかそういう事でありません。
食塩を水に溶かすと、水が食塩水になり、重くなっていくのです。
すると、浮力の大きさは「押しのけた液体の重さ」で決まるので、
液体が重いほど浮く力が強くなる、というわけです。
食塩が特別なのは、水にたくさん溶ける、自然界にたくさんある、という点なわけです。
水の14倍重い水銀のプールなら、忍者のように水面を歩けるかもしれません。
水ぐも着用ならバッチリではないかと。
もう一つ、おわんの形したものが水に浮く理由。
常識だとは思うんですが…、意外に…。
「鉄の船が水に浮くのはなんで?」
「おわんのような形をしてるからだよ」
ここで思考停止してる人が多いので解説しておきます。

左上の鉄の塊と、右のおわん形のは同じ重さだとします。
左の場合、鉄は水より重いので、同じ体積の水しか押しのけられないと、
当然鉄は沈んでしまいます。
右の場合は、押しのける量が断然大きくなっています。
水から見ると、水面下にあるものは水としての重さになるので、
中に空洞があると大量に体積を稼ぐ事ができます。
押しのけた体積に当たる水の重さが、鉄の重さを上回れば
見事鉄は水に浮く事ができます。
ということで今日の話は終わりです。
うーん、やっぱりこれ、既に分かってる人にしか分からないかな…。
というか、誰が対象なんだろうね。読んでる奴はみんな分かってたりして…。
というか、この説明で大丈夫なんだろうか(笑)。
(追記)指摘をうけて訂正したぞー(笑)。
2005/10/17(月)
昨日寝る前に思ったけど、最後の図、この方が良くね?

戻る
トップへ戻る